京田辺市へ「街づくり提案」をした冊子です。少し下から始まります。
印刷用に精細モードで作成しています。少し時間がかかります御了承下さい。
少し下へスクロールしてください。

   「市民参加の街づくり」
  
三山木駅前区画整理の街づくり構想計画

                                         「街ぐるみ生活公園都市」の
                                               平成14年10月 6日
    コンセプト:「21世紀型住生活に優しい街」

 20世紀は働く環境に効率を求めた街づくりであった。その延長であってはいけない。
 21世紀は人間の住環境を整える、地域ひいては地球全体にやさしい、自然との共棲を優先させなければならない。京田辺を代表する自然であり、かつての生活の道具であった竹の文化伝承を目的にゆかりある「かぐや姫の里」を軸に統一性をもつ。 
  
   はじめに

 京阪奈学術研究都市の”北の表玄関”として「三山木地区特定土地区画整理事業」が、京田辺市により進められています。この事業は、JR学研都市線と近鉄京都線を橋上化して駅周辺を土地区画整理事業により開発するものです。そこで住民参加による21世紀の駅前周辺の広場づくりを実現するために「街ぐるみ生活公園都市の会」を発足させました。当会メンバーは、三山木地区特定土地区画整理審議会委員・二又商店主・郷土史家・地権者・主婦・植木職人・資料館関係者・社会福祉関係者・同志社大学生・大学教授・音楽教師・考古地理学者・日本民家再生リサイクル協会員・市会議員他です。
 現在色々なところの街づくりは、結果としてデザインのみが重視されるがそのプロセスが軽視されている。それは町のつくり手によってのみ行われているため、住民など町の利用者がそのプロセスに参加する機会がない。その結果、町空間の完成とともに町は放置され、空間づくりが継続的まちづくり活動へと発展することはあまりない。
 そこで三山木駅前の区画整理と町づくりは、21世紀に向けた豊かで穏やかな中心市街地にするために、街を訪れる人に目を向けたり、観光資源や歴史的資産の活用を行って、新しい観光資源の開発をする必要がある。具体的には、昔からの街並や地域の産業を活かし、地域のあるがままの姿を博物館に見立てて展示し観光客を呼び込んでいこうというまちづくりをする。従来から行われているゼネコンのみに任せるのではなく、住民参加型まちづくりをはじめとする多彩な視点を持った街づくりへ多角的に取り組む必要がある。
 当会では、三山木駅の利用者や周辺住民約250名にどのような街づくりを望んでいるのかアンケート調査した。その結果、駅前に必要な空間は、自然と安らぎ145名・バリアフリー131名・文化芸術総合センター111名という結果が出た。市の提案である自然との共生は、住民の第一の希望であることがわかる。また、障害を持つ人や様々な立場の人にとって安全な施設・道路のバリアフリー化を希望する声も高い。さらに「駅前文化施設・資料館」の建設実現を望む声が多くあり、街づくりのテーマを「かぐや姫の里」とするのには「何らかの核をテーマにして町の色が出てイメージにつながる」などの意見が寄せられた。行政に何を望むかは、「住民の意見を充分に聞いて街づくりをしてほしい」や、「きちんとした街づくり計画を立て緑豊かな安全で治安の良い住みよい町」を望んでいるという意見が多かった。アンケートの結果から、住民の多くがまちづくりに関心を寄せている事がわかる。当会では、私たちが話しあったまちづくり構想を提案し、市民と行政の定期的なまちづくりのワークショップが早期実現するよう要望書を提出いたします。
 

             目  次
 
 コンセプト:「21世紀型住生活に優しい街」     ・・・・1
はじめに  具体的要項 三山木ってどんな街?
「三山木まちづくりへの提言」調査報告
  @歴史と文化ゾーン・・・小泉              ・・・・3
  A音楽と芸術ゾーン・・・玉木              ・・・・5
  B人と自然ゾーン・・・磯田、沢田            ・・・・6
  C商業地域ゾーン・・・中川博、中川勝          ・・・・7
  D社会福祉関係・・・大鉢                ・・・・8
  E子ども文化関係・・・磯田、学生           
  F古民家の再生とリサイクル・・大森          
 
○周辺協力者・・・河野(学識経験者)          ・・・・9
 ○周辺協力者・・・ 橘(行政・議会関係)        
三山木駅周辺地域についての住民アンケート結果・・・・10
おわりに 
 「三山木駅前区画整理の街づくり」構想図     ・・・・11
 「街ぐるみ生活公園都市の会」メンバー(順不同)           ・・・・13
 その他の調査などでお世話になった方々。
参考資料 
 マスコミ「街ぐるみの取組み」の報道 『京都新聞』2002年6月17日朝刊
 「人ときめき」街ぐるみ生活公園都市の会『京都新聞』2002年8月1日朝刊
・・・・14

                                 −1−                              







【添付資料】
三山木駅周辺地域についての「集計アンケート」
     アンケート用紙                 ・・・14
     アンケート結果の詳細              ・・・・15 

三山木駅前周辺における街づくり基本構想計画・・・小泉
 1.街づくりの基本構想について        ・・・・20
     (1) 商業などの魅力を高める。
     (2) 文化・交流・福祉などの機能を強化する。
      (3) イベントなどを催す
     (4) 街を訪れる人に目を向ける。
     (5) 快適に過ごせる環境を整える。
     (6) 来やすくする
     (7) 公共交通の利便を向上させる。
 2.駅前広場など全体整備について      ・・・・22
     (1) 公共交通機関。
     (2) 生涯学習と住民センター。
     (3) 第二図書館を設置。
     (4) リサイクル。
     (5) 学生と共に街の文化をつくる。
実現に向けた取組みと環境づくり・・・小泉
 1.核になる組織をつくる            ・・・・23  
     @市町村内の体制を整える。
     A関係者による協議会をつくる。
     B機動的に動く組織をつくる。
 2.気持ちを合わせる               
     @まちづくりのイメージを共有する。
     A積極的な情報発信や住民参加を行う。
調 査                   
   三山木のまちづくりへの提言《多治見市、まちづくりワークショップ報告》・・・    ・・・・24
   「まちづくりアイデアフラッシュ」 これって何か使えない?・・・by Hiro Sasaki        ・・・・25
あとがき                                                  ・・・・26

【具体的要項】
  ○ 駅前広場は木立とベンチがあり、ミニライブなど可能な広場と取り囲む商店
  ○ 小川や水の水路を平行して歩ける道で街路につながる。
    (その所々にオアシス的な小空間(木陰ベンチ)あり)
  ○ ポイントポイントに、かぐや姫伝説に基づくオブジェと商業施設がつながる。
  ○ 駅から遠くない所や文化施設などの近くに竹やぶオアシスを持つ
  ○ メインの共有施設は優れた音楽ホールの機能は備えるが、小ホールや喫茶店、資料室、
    売店など常用施設を併設する。(使用効率を高める)
  ○ 建物は全て屋根のある構造にする。                                 十一面千手千眼観音立像  
  ○ 特産品の展示、販売所の設置(竹の子、茶、竹細工、など) 
 ☆三山木ってどんな街?
  ・山本の駅があり、『竹取物語』の里として風格を持つ街。
  ・高地性集落や縄文の石棒など、先人の足跡を辿る遺跡や遺物の
   発見も数多くある街。
  ・里山の風景が美しく、子供達が豊かな自然の中で育つ街。
  ・京田辺市南部地域の昔ながらの良さを残す街。
  ・同志社大学の学生が住み、往来する若者の街。
  ・歴史と自然、文化と芸術を愛する人々も多い街。                              縄文の石棒
  ・学術研究都市の北の玄関口として出発する街。                                                                                   
                                  −2−
                              
  







「三山木まちづくりへの提言」調査報告

@歴史と文化ゾーン・・・小泉 (地権者・郷土史家・博物館学芸員資格)

  キャッチフレーズ  (提案)

1.三山木駅前全体のまちの顔づくり(テーマとデザイン)は、歴史とロマンの街”京田辺”を基本方針とする。
  街のイメージは「かぐや姫の里」であり、月の世界へ通じる地域としての空間を表現する。
2.この基本方針は、駅前広場や多目的広場それに文化施設をつくる視点から「背景の“まち並み”」を考えて行く。

 大阪府と奈良県とに境を接する京都府京田辺市は、東に木津川が流れ西に生駒山系が連なるなだらかな丘陵地となっている。ここは京都市と奈良市の中間にあたり、古代から交通の要衝として数々の歴史を物語る多くの文化遺産が点在している。
  奈良時代以前には、京田辺市を大和から丹波に至る古山陰道が南北に通じていた。また和銅四年(711)には、現在の近鉄三山木駅周辺に平城京と太宰府を結ぶ古山陰・山陽道の宿所として山本駅が設置された。
 奈良に平城京がおかれた以前、京田辺市内は、かつて筒城宮といわれる都があった。この筒城宮は、河内の国「楠葉」で即位した継体天皇が五年後(511)に多々羅の「都谷」に遷都された所である。
 京田辺市の三山木駅周辺には、『竹取物語』にちなむ地名として「山本」 の他「山崎」「筒城」「筒城宮」「多々羅」「甘南備山」「月読神社」が存在し、神仙思想が溢れていて天女伝説を兼ね備えた地域である。現在この地域は、京阪奈文化学術研究都市の北の表玄関として位置付けられ、京都府内でまちの発展が一番顕著な所とされています。これら学研都市一帯は、「知的特区」指定を目指し研究活動や人的交流を通じて経済の活性化を図る為に産学交流をめざした取組みがなされている。
 現在京田辺市内には、「歴史民俗資料館(歴史博物館)」という建物が皆無である。そこで三山木駅前区画整理区域内の核となる「京田辺市総合文化センター」を建設してはどうか。ここには、「歴史民俗資料館(歴史博物館)」「竹取物語ミュージアム」「南部住民センター」「音楽専用ホール」などを設ける。そして他府県の人でも気軽に来て頂ける場所にするために、近鉄三山木駅とJR三山木駅から歩いて五分以内の所に建設する。
 三山木駅の場所は、京都・奈良・大阪のほぼ中心に位置し古くから文化が栄えた所であり、古くは継体天皇が筒城宮を置き、また仁徳天皇の皇后磐之姫命や神功皇后にまつわる話、それに日本最初の養蚕地や酒つくりの先祖である須々許里など、様々な伝承や伝説が語りつがれている。ここは同志社大学京田辺学舎の通学区域内でもあり、近鉄京都線とJR学研都市線の二つのアクセスがある。また三山木駅は、京都・奈良・大阪市内から30分ないし1時間で来る事ができるので学研都市の「北の表玄関」として今後の発展が期待されている場所でもある。ここなら学研都市内でもあり近くの同志社大学の学生の研究にも役立ち、他府県からの人達も気軽に参加して頂くことができ国の文化学術研究にも役立つ。
 さらに現在宇治市に「源氏物語ミュージアム」があるように、京田辺市郷土史会が取り組んでいる歴史とロマンの街『竹取物語』”かぐや姫の里”京田辺としての「竹取物語ミュージアム」も国の協力を得て建設計画をするのが望ましい。そうすれば学研都市の北の表玄関としてふさわしい駅に生まれ変わり、周辺の開発にも活気がでて、かつて栄えた筒城宮や山本駅の賑わいをみることになるだろう。 

京田辺市歴史民俗資料館(歴史博物館)などの構想

<歴史民俗資料館や博物館の使命>
 市民に郷土の自然、歴史に興味と関心を促し、魅力ある地域社会を創るべき、市民の自発的学習の場を提供する。学芸員により歴史、芸術、民族、産業、自然科学などに関する収集を収集して、調査、研究、展示、保存をする。50坪以上の建物、陳列室、資料保管室、館長室、学芸員、年間250日以上開館。

歴史と文化ゾーン・・・「京田辺市総合文化センター」

   歴史民俗資料館(歴史博物館)・・・
               考古、人類学、民俗、郷土史の資料を展示。
               “一休さん”や“かぐや姫の里”などの史跡名勝や、神社・寺院・史跡・名勝などの文化財、
               地域産業の宇治茶(日本一の玉露)など産地紹介する展示室、喫茶・レストラン。
               無形民俗(大住隼人舞・ずいき神輿・山本の百味と湯立・朔日講の神楽
               民俗資料(風俗、信仰、儀礼、行事、有形無形文化資料の収集・保管・展示・研究)
          竹取物語ミュージアム(京田辺市内ゆかりの地、図面、物語絵巻物、全国ゆかりの地紹介、
                        日本・世界各地「かぐや姫伝承地」の歴史、物語の内容・解説、資料の展示・研究。)                              
   南部住民センター・・・中ホール(音楽専用ホール)・・・座席約300席 リサイタル、室内楽コンサート、発表会、劇、映画、
                                    講演会、勉強会も可能なもの。売店、喫茶、レストラン。
                小ホール、文化教室、図書室、料理教室、茶室、視聴覚室・パソコン教室、展示室、喫茶・レストラン。
                野外フリースペース(催し物、フリーマーケット、地域特産品の展示販売等)。

                                 −3−

 

   ■「三山木駅前区画整理の街づくり」構想図 (拡大図は11ページを参照)

       ずいき神輿
       大住隼人舞
     山本の百味と湯立


 
        ■「京田辺市総合文化センター」構想図 
 
                                −4−





歴史とロマンの街”京田辺”」をテーマに「かぐや姫の里」を考えた理由・・・
 最近の新聞報道によるとタケが森林を駆逐するとある。これは京都府南部の竹林と森林の分布が、約35年間でどのように変化したかを調査され、空中写真から竹林判読作業の例がカラー写真で示された。それによると森林が竹の繁殖によって少なくなってきているようです。竹をほとんど利用しなくなった現在において、竹の活用方法を考えていかなければならない。
 竹には色々なよい効能や他の植物では出来ないことが沢山あり、茶道では茶杓・茶筅・蓋置き・竹垣・天井に利用されるなどされている。このように竹とお茶は、深い関係があり日本一の玉露の産地である京田辺にふさわしいと言える。また、東大寺のお水取りに使われる「竹送り」も天王の竹が使われている。この他、最近では竹酢液・竹炭など色々と活用され体にやさしい商品として見直されてきています。また、竹には不思議な呪術を持っているとされていて古来から「地鎮祭」や「湯立て神事」などの民俗行事に取り入れられている。
 これらを訴え見つめなおしてもらうためにも『古事記』にはっきりと明記されている”かぐや姫”ゆかりの京田辺に「竹取物語ミュージアム」を作り、そこで地元山城をはじめ日本や世界の竹の種類や特性それに活用方法などの展示や研究発表をし、また全国のかぐや姫伝説地のいわれや特色を展示していけば、ミュージアムの本領を発揮することができる。日本全国に「かぐや姫の里」と名乗る場所は沢山あるが、その中でも物語が出来る前の古い文献資料にもとずいて説明できる地域の中で京田辺市が一番有力である。
 また『竹取物語』の中に書かれている内容には、教育上現在の子供達に必要な「生命誕生の大切さ・お年寄りを敬う心・人間の価値判断・・・」など、現在でも光輝いて訴え続けていて現在の私たちにとっても大変貴重なことが書かれています。しかも、『竹取物語』は、日本最古の物語であり日本最初の小説でもあります。『源氏物語』の文中には、『竹取物語』を祖としたと記され、『源氏物語』は、『竹取物語』を参考として書かれているほどです。


A音楽と芸術ゾーン・・・玉木 (同志社女子大学英文科講師)

     《音楽ホール》  仮称  「三山木みらいホール」                                  

  三山木区画整理事業は、JRと近鉄の三山木駅周辺の道路整備と鉄道高架化を中心とする都市基盤整備が主たる目的だが、関西文化学術研究都市の北玄関口でもあり、「緑豊かで健康な文化田園都市」を将来の都市像とする京田辺市の南部地域の拠点としても、文化、交流の拠点、活動の場として、これからの中軸を担う交通アクセスの利便性を活かした、今まで市内に全くなかった公共の音楽専用ホールの必要性を要望致します。
   周辺自治体の建設した音楽ホールや小規模の個性的な音楽空間を参考に、これからの広域的かつ個性的音楽施設として、仮称「三山木みらいホール」の提言を致します。

    使用用途  音楽専用ホール(多目的ホールにしないこと)
              決して多目的ホールという無目的な空間としてのホールや座席の稼働式等を取り入れないこと。
              リサイタル、室内楽コンサート、コーラスグループの発表、リハーサル。
              音楽各種発表会などまた、演劇、映画、講演会、勉強会などにも使用可能なもの。 

    特 色      優れた音響設備と音響効果の良い空間とし、聴衆にとってすばらしく心地よい鑑賞条件とする。

    座席数    約300〜500(大きすぎないこと)
                 一階を約350〜400とし、少々半円形にし、オケピットを兼ねるスぺースに約30〜50席、
                 バルコニー的二階席として約100席をを半円形に設ける。

    ホール内容
              吹き抜けの舞台、
              できるだけ木材を使い(特にフローリングに)、簡素なインテリアとする。
              ロビーから坪庭を眺め、その前でミニコンサートができる様にする。
              ピアノのために温度や湿度を調節できる、ピアノ倉庫を設ける。
              車椅子などでも鑑賞できるスペースやバリアフリーな配慮とユニバーサルデザインの採用。
              余裕があれば、親子室(幼児を連れて鑑賞できる部屋)の設置を。

    使用料    アマチュア市民が負担して気軽に音楽会を催せる手頃な料金とすること。

会で報告された内容・・・玉木
田辺周辺地域の音楽・芸術施設についてのリサーチ(ホールの規模、来場者数、チケットの平均値)と提案内容。
周辺地域のホールについてのリサーチ。(施設の規模。入場料。成功率など)参考にしたい他地域の施設。田辺のホールの提案など。京田辺周辺のホールを調査する。
(宇治市、八幡市、山城町、宇治田原町、久御山町、城陽市、精華町、同志社大学、京都市内、大阪市、大和郡山市)

                                 −5−






B人と自然ゾーン・・・磯田 (私設おもちゃ博物館スタッフ ・やましろ里山の会・トンボと自然を考える会会員)、
                 沢田 (植木職人・やましろ里山の会)

  21世紀のまちづくりに大切なこと、人と自然との共棲 空間づくり
 「ただ、発展すればいいってもんじゃない。自然を活かしたまちづくりへ」をテーマに自然とふれあい、憩いのある街へ。京田辺市の月に関する歴史背景をもとに月をテーマにした公園づくりについて検討。市内の公園リサーチ。 
 
提 案
1.月見公園(駅前公園)・・万葉集に読まれた月の名所・鶴沢の池をモデルに
      *「万葉集三大池の名所」は、大沢の池(京都市)鶴沢の池(京田辺市)猿沢の池(奈良市)
        ・隼人舞の舞われる月読神社。古来から月の名所とされる。
        ・かぐや姫の住む月の世界は、どんな世界?
        ・21世紀の公園で宇宙を感じよう。
        ・月をテーマにした公園作り。月の観測のお話など。
        ・月見池・・トンボ・蛍?池(びおとーぷ)。自然体験学習の場。 
 駅前に新しくできる様々な施設や街路に自然とやすらぎの空間を創出。京田辺市の自然をテーマに野生と人が共棲する庭づくり「ビオガーデン」「ビオトープ」を提案する。公園・街路樹の緑と水辺の空間づくりを(財)京田辺市都市緑化協会・やましろ里山の会・(社)トンボと自然を考える会と三山木・普賢寺小学校の子ども達に協力いただく。
 
@京田辺市・(財)京田辺市都市緑化協会発行の「自然観察けんこうウォーキング」という冊子の中に町の公園やオフィス街に、野生生物の生態系が成り立つ自然環境野生「ビオトープ」づくりが建設省、環境庁、運輸省や地方自治体によって各地で行われていると書かれていました。駅前に人が共生する庭づくり「ビオガーデン」を 京田辺市・(財)京田辺市都市緑化協会と地域住民で実現させることを提案します。
A 特徴のある自然空間・京田辺の自然を活かしたまちづくりについて、やましろ里山の会と話しました。木津川の土手に咲く四季の草花と京田辺市に生息する貴重な蝶オオムラサキの棲む山の雑木林(エノキとクヌギ)、ため池・天井川という水辺の空間。天井川は地形レッドデーターブックに記載されている。駅前に「オオムラサキの棲む森づくり」を提案。雑木林と草むら。ジャコウアゲハやホソウ蝶の食べるウマノスズクサなど植える。
B月見公園と 月見池・・・月見池は鶴沢の池をモデルにした「ビオトープ」とする。
 トンボと自然を考える会に協力を頂き、子ども達の自然観察・体験学習の場として、トンボ池を三山木小学校・普賢寺小学校の先生と生徒と地域のボランティアで作り、毎年の学習の場として利用する。池にうつる月を愛でるような月見の会も年に一度行うなどイベントの企画なども行う。公園の中にイベント広場を作り、フリーマーケットや地元の農産物の市、学生によるイベント、子ども達と竹の伝承遊び、とんどさんなど地域の伝承祭り新旧住民で行いたい。※上記@ABの内容については、イラストをご参照下さい。
☆市内の諏訪ケ原公園、市役所裏の花見山公園、松井山手住宅街の公園などは、手入れが行き届いていないことと、足を運ぶのに不便なことがわかりました。駅前の便利な場所に公園を作ったら皆で手入れする計画も必要。(生駒市の高山竹林公園、枚方市の星の里公園も参考に行きました)           (拡大図は12ページを参照)

                                −6−








C商業地域ゾーン・・・中川博 (地権者 ・三山木地区特定土地区画整理審議会委員)、中川勝 (二又商店街、商店主) 

駅前商業ゾーンの将来像をイメージ・・・中川博

  1.ラウンドスケープをどのように描くか。
      ・美しい街  ・美を追求する事。
  2.安心感を与える町であること。(街の質の向上・・・・・)
      心に癒される事。 安心して生活ができる事。
      危険や災害が無い町・歩いていて安心である事。
      緑に囲まれている街(樹木や花いっぱいある)
  3.街の景観の制定
      ・デザイン委員会の設置(街の質を維持向上させる)・カラー・広告・ネオン
       優先的な補助事業・商工会組織の活用
  4.種々。いろいろな家造り。
      ○○の家。人形の家。おもちゃの家。お茶の家。竹細工の家。麺類の家。花の家。
      有機食品の家。伝統工芸の家など。(町の人達と一緒に幸せ.癒しを感じられる事)
  5.ショッピングセンターは一ケ所。 
  6.裏道の設置 歩いて安心
  7.駐車場には、必ず木を植える。
  8.「祭り」 街人々の心を豊かにする。人々が心を一つにし街が活性化する。

現在の区画整理事業に伴なう商店街の現状・・・二又商店街
  1.新商店街作りの費用、経費などについては、短期回収でないと賛成できない
    人が多い。
  2.新商店街作りに資本投資して将来に期待する人少ない。
  3.新商店街の町並みは、同志社のレンガ色で統一できないかとの声あり。                                                                       二又商栄祭                                         −7−








「二又の商店街」の沿革・・・中川勝

  昭和6年以前・・準農村で産業は、竹細工(竹ぼうき・さらいこ・カゴ)を製作 
  昭和6年・・奈良電が開通し南電気・牧村(酒屋)・村井(呉服屋)など11店が出来る
        その他、芝居小屋、カフェー、ビリヤード、料理屋なども
        戦時下となり「物価統制令」が出て配給制となる。
  昭和30年後半・・「二又商栄会」出来る。魚屋・お菓子屋などできる。
  昭和40年頃・・二又地区が60世帯となる。理髪店、アコチャンできる。
  平成2年3月末・・26店舗となる。
  平成2年・・・三山木商店街まつり実行委員会による「二又商栄祭」を16店舗で開催。
            (平成2年〜平成6.7年まで開催。)アドバルーンなどを上げ大盛況。
          中小企業相談センターできる。
  平成14年・・区画整理事業に伴ない仮設店舗に移動したり後継者や家庭の都合で8店舗となる。


D社会福祉関係・・・大鉢 (主婦・三山木社会福祉協議会委員) 

施設や道路のバリアフリーにむけての計画

    ・バリアフリーの道と公園、施設の整備(例−スロープや駅のエレベーターなど)希望。

生活環境施設を自由に移動できる道路空間を
   21世紀は、65歳以上と15歳以下を合わせると40%以上となる。

    道路の段差、歩道の傾斜の解消。
    側溝及び側溝のふた、歩道に置かれた障害物の除去。
    行政が住民の意見を収集、集約する。
    展示ブロックは、実際に視覚障害者に聞く(途中途絶えたり安心できるものがない)。
    トイレがあれば良いというものではない。各階に必要。使いやすさ、安心さ。
    街は、建物を造る為にあるのでなく、街で生活する人の心が温かく誰もが住みやすいものでないとだめ。


E子ども文化関係・・・磯田、学生

お年寄りと子ども達が元気なまちづくり

 
車中心のあぶない道やハードな施設でなく子どもとお年寄りが遊んだり憩える公園や施設づくり。安心してゆっくりと歩ける歩道、道草ができるような自然の空間。登下校の中で子ども達が四季の自然に親しむような場づくりをBで提案しました。施設や公園において学生と子ども達やお年寄り地域住民の祭りやイベントをみんなで作りたいと考えます。


F古民家の再生とリサイクル・・大森 (日本民家再生リサイクル協会員)

環境にやさしいまちづくり・民家と古材の再生とリサイクルを提案
         
 古民家のリサイクルを頭に描きながら今まで進めてきた街づくり全体の構想図面や設計図を作成。日本民家再生リサイクル協会員・大森様のご協力をいただく。
 駅前の民家が産業廃棄物となる現状を考えたく、京田辺市ゴミ減量化推進委員でもある磯田が、大森様をご紹介頂きました。21世紀は、使い捨ての時代から資源を活かす時代です。駅前の建築物や公園のベンチや遊具に取り壊される民家の古材を再利用することを提案いたします。アンケートの報告からも多くの市民が民家の再生に関心をもっています。
 環境を考えた駅づくりは、大きな関心をもたれることと思います。大人気のドラマ北の国からにも廃棄物を利用した家が出てきます。21世紀、環境を第一に考えて、新しい発想のまちづくりを目指します。民家の柱などを古民家再生リサイクル協会の方の提案でストックヤードに置き、駅のベンチやシーソーに生まれ変わることができればと思います。

                                 −8−





○周辺協力者・・・河野 (学識経験者)

 京田辺市になる頃に発足した、街ぐるみ生活公園都市研究会をお世話してきましたが、三山木駅を中心とした地区の再開発に、生かされることを望みます。
 奈良の都と京の都を結んだ主要連絡道でありながら、時代に残されたこの地域に、21世紀の今日やっと開発が可能な時を迎えています。 わが国の戦後の急激な発展時期の延長ではなく、人間が生活し易い、地球環境の悪化を取り戻す意味からも、京田辺のスローガンでもある「屋根のある田園都市」構想にのっとり、緑と歩ける道を取り入れた街つくりをしましょう。 立地条件からこの地区の歴史を基本に街づくりを考えるのは必然的でありましょう。 かぐや姫の里つくりの中に、そこに生活する住民に潤いを与える21世紀型都市が実現するでしょう。


○周辺協力者・・・ (行政・議会関係)

   京田辺市議会報告
 約31haの区画整理と道路及びJR、近鉄の高架化等の整備は進んでいるが、当初のイメージ模型にある様な地域の拠点になる商業施設や交流文化施設等の計画と見通しはどうか。思い切った手法で文化ゾーンの創造を核とした市民参画の開かれたまちづくりのモデルとして、市の南部文化施設構想を具体化する必要がある。 

 2002年6月京田辺市議会定例会での一般質問質疑の概略。
        6月13日、京田辺市の本会議一般質問

<1回目の橘議員の質問>

「三山木駅前に文化施設ゾーンを」
   三山木地区特定土地区画整理事業のキャッチフレーズは、「若さあふれる快遊生活拠点の創造」です。 約31haの区画整理と道路及びJR、近鉄の高架化等の工事は進んでいるが、当初のイメージ模型にある様な地域の拠点となる商業施設や文化交流施設等の計画と見通しはどうか。
   思い切った手法で文化ゾーンの創造を核とした市民参画の開かれたまちづくりのモデルとして、市の南部文化施設構想を具体化する必要がある。
@三山木開発整備と学研、同志社大学をリンクさせた展望を
A商業的施設だけでなく、保留地を活用した文化交流施設ゾーンを
B住民センター、歴史資料館、音楽ホール等の複合施設を
Cかぐや姫と山城の竹、玉露茶をモチーフにした特色あるミュージアムを
D鉄道アクセスを活かした駅周辺のバリアフリー化を
E住民参加の積極的なまちづくりへ懇談の場とワークショップを

<市側の答弁>

森本建設部長   
@学研の北玄関口、京田辺市の南の副核拠点として、鉄道駅を中心とした都市機能の整備を進め、個性ある商業系施設と学研をサポートする複合型業務系施設、学生を意識し若者をターゲットとした施設整備必要。
A保留地は事業費充当目的の売却地で、文化交流ゾーンの計画はない。
D両駅周辺のバリアフリー化は計画。JR駅は無人駅でEV設置は将来予定。 近鉄駅は高架化工事と併せてエレベーター設置する。
E地権者や地域商工者には、市が、農地所有者にはJAが勉強会を開主催。 地権者のまとまりが大切と思う。
加藤教育部長
B住民センターは中期に計画。歴史民俗資料館、ホール施設は生涯学習センター整備の中で検討。
C地域特色のあるミュージアムは現在考えてない。

<橘議員の再質問>
 「地域特性を生かしたまちづくりを市民参加で進める」と言われる助役の模範的答弁と「三山木地区の文化ゾーンの創出を・・・」に対する回答が全く一致していない。本当の市民参画での行政との協働作業としてのまちづくりへの検討と指向性を持ってもらいたい。
  京田辺市のキャッチフレーズ「あなたと共にまちづくり」を実践していただきたい。街づくりは自治体、企業、専門家などのつくり手だけでなく、市民やNPOなどまちの使い手による街並み保存や、コミュニティ、ボランティア活動などとの複合的行為として実現するもので、ゼネコン主体の箱物づくりに終わらせない文化をキーワードとしたトータルデザインを市民、学生を交えて試行しよう。

<岡本助役の答弁>

   いろんな施設の要望をいただいているが、まちづくりの基本は総合計画なので現在の計画には、三山木の施設計画がない。計画の見直しに取り掛かるので地域の地権者の勉強会や同志社の学生との意見交換なども聞き、総合計画の中できちんと位置付けをし、人と予算をつけて実施したい。行政のシステムをご理解いただきたい。

                                 −9−







三山木駅周辺地域についての住民アンケート結果 
 
 このアンケートは、平成14年7月27日(土)に近鉄京都線の三山木駅改札前で調査したのをはじめ、広く地域住民の意見を求めるため市全域に配布して調査したものです。      (詳細は、【添付資料】参照

 住民アンケート結果を分析した結果によると駅前に必要な物は、自然と安らぎ145名・バリアフリー131名・文化芸術総合センター111名・建物の保存と利用の順になった。また景観デザインは、同志社大学・京都の町屋風・スーパー飲食店にあわす、の順であった。意見としては、駅前に緑と水辺の空間や古材を利用した建物など自然を取り入れた街づくりが多かった。また、立派な駅前になるなら日展に入選した彫塑の作品があるので無償で提供したいという申し出もあった。
 商店街に必要な店舗は、住民それぞれの年代に応じた様々な生活に必要な店を望んでいる。そして、公共施設としては、大駐車場や駐輪場それに大手スーパー・各種医療機関・図書館など地域のニーズにあったものを望んでいる人達が多かった。
 町の歴史に関心あるかは、はい120名・いいえ48名で、町の歴史に対する関心が大変多い結果が出た。京田辺に長く住む方や学生の殆んどが「関心ある」と答えている。

 竹取物語ミユージアムや歴史資料館建設については、関心ある78名・必要54名・関心なし45名・その他3名の順であり、非常に関心が高く「必要」という意見の方が多かった。ゆえに竹取物語ミユージアムや歴史資料館の早急な建設実現が望まれる。
 「かぐや姫の里」をテーマにしたまちづくりは、良い103名・わからない92名の順であった。しかし京田辺市に長い間住んでいる人達を見てみると「良いと思う」という意見が多かった。新住民や他府県を見てみると地域の良さを知らないためか「わからない」という意見であった。「かぐや姫の里」テーマの意見としては、「何らかの核をテーマにして町の色が出てイメージにつながる」「わかりやすく皆が知っている物語なので競合しても良く歴史的なものはアピールしたほうが良い」「街の色があるのは良いことだ」「おもしろい。一本筋が通る」。反対派は、「資料・研究が不足、無理があるし採算を考える必要がある」「田辺全体の歴史をテーマに展示を」という賛否両論でしたが賛成派の意見の方が多く、会ではかぐや姫を軸としたまちづくり構想をふくらませたいと考えている。
 まちづくりで協力できるのは、町のイベント94名・広場周辺の清掃31名・博物館ボランティア25名・フォーラム2名で、町づくりにかなりの人が参加したいという結果が出た。これは、市民の関心が駅前広場などで色々なイベントを開けば沢山の人達が参加して頂けることを表していて、それらのイベントが出来る場所や施設を望んでいるといえる。
 近鉄三山木駅の急行停車、地下鉄の延長運転を希望は、はい178名・いいえ34名という結果であった。そして、これらを実現するためにどのような運動が必要かと意見を求めた所「署名」や「地域大学と共同行動」や「せめて通勤通学時間だけでも」という切実な意見が出された。

 街づくりについて、行政に何を望むかについては、アンケートの中で一番多くの意見を頂いた。(詳細はアンケート結果を参照)行政に望むことがこれほど多いということは、皆さんの街づくりへの関心が大変高く住民の意見を十分に聞いて街づくりをしてほしいという意見のあらわれであろうと思われる。特に目立ったのは、「きちんとした街づくり計画を立て緑豊かな安全で治安の良い住みよい町」を望んでいるという意見が多かった。


   おわりに

 「街ぐるみ生活公園都市」のでは、平成14年5月から14回にわたり夜に集って深夜まで「三山木駅前周辺の街づくり構想」の計画に取り組んできた。一方、これ以外にも各分野ごとに分かれて各地の土地区画整理事業や商店街それに文化施設などを見学したり、また専門の先生方やすでに三山木駅前の区画整理の街づくりについてまとめられた同志社大学の2ゼミの報告などを参考にして実態調査と勉強会を重ねてきた。その結果がここにまとめた「市民参加の街づくり」三山木駅前区画整理の街づくり構想計画です。
 京田辺市による三山木地区特定区画整理事業のキャッチフレーズは「若さあふれる快遊生活拠点の創造」です。約31haの区画整理と道路及びJR、近鉄の高架化等の整備は進んでいるが、当初のイメージ模型にあるような地域の拠点になる商業施設や交流文化施設等の計画をする必要がある。三山木地区特定区画整理事業は、思い切った手法で文化ゾーンの創造を核とした市民参加の開かれたまちづくりのモデルとして、市の南部文化施設構想を具体化せねばならない。 
 今までの街づくりは、自治体、企業、専門家などのつくり手だけで行っていたが、これからは市民やNPOなどまちの使い手による、街並みや、コミュニティ、ボランティア活動などとの複合的行為として実現せねばならず、ゼネコン主体の箱物づくりに終わらせないトータルデザインを市民を交えて試行する必要がある。そのメンバーの一つとして「街ぐるみ生活公園都市の会」が京田辺市の三山木駅前周辺の街づくり計画に今後参画できるような組織を作って頂くことを要望したい。





                                −10−





「街ぐるみ生活公園都市の会」メンバー(順不同)・・・
 磯田宇乃 小泉芳孝 中川 博 大鉢美智子 玉木 ダーナ 橘 雄介 大森 亘 河野俊彦 小野忠煕 中川勝
 澤田義信 小泉郁子 仮屋 優子 大野 秀憲 中西 宏次 他

その他の調査などでお世話になった方々
・・・
三山木地区区画整理室 地元の新聞記者 同志社大学の真山ゼミの「三山木まちづくりデザイン」 三山木地区区画整理室の市職員  二又商店街の地権者  多治見駅土地区画整理事業の関係者を現地訪問  大分市の区画整理事業の現場を視察 
学術研究都市推進機構と(株)京阪奈  同志社大学の真山ゼミの「三山木まちづくりデザイン」 郷土資料館の元学芸員
彦根商店街の再生メンバー 彦根市の祭りやイベントを開催した学生と町の人  INAXギャラリー・月の建築展 政府広報
やましろ里山の会 生駒市の高山竹林公園  枚方市の星の里公園  近隣の文化施設・音楽ホール・緑の空間施設の調査 京田辺市郷土史会『筒城』   
各地で街づくりに取り組んでいるホームページ・・・
    「多治見駅北土地区画整理事業」「JR栗東駅前開発事業」「南草津駅周辺の街づくり推進」
    「大分市の区画整理事業」「アーバンデザイナーの”まちづくり”」ほか
「街ぐるみ生活公園都市の会」ホームページ。http://take-tanabe.hp.infoseek.co.jp/kukaku-top.htm (2002.10.01から)


「参考資料」 マスコミ「街ぐるみ生活公園都市の会」の取組を報道『京都新聞』2002年6月17日(月)の朝刊
 【記事の内容
  進む三山木の土地区画整理事業、歴史や文化踏まえ特色ある地域にまちづくり住民の手で
  将来像を模索「街づくり生活公園都市の会」アンケートまとめ 市に要望書提出へ (京田辺支局 立川信伍記者)

                                −13−





【添付資料】

 三山木駅周辺地域についての「集計アンケート」
  アンケート用紙
             

「人ときめき」街ぐるみ生活公園都市の会   『京都新聞』2002年8月1日朝刊
写真は、三山木駅前のアンケート調査


                                                 2002年夏
  関西文化学術研究都市(学研)の北の玄関口・京田辺市三山木駅周辺地域の整備が
進んでいますが、市民やこの地域をご利用の皆様にご意見を伺いたいと思います。下記
の設問に〇をつけ、ご協力をお願い致します。
                 
三山木駅前を考える・まちぐるみ生活公園都市の会

@性別−・男性・女性 年齢−・10代・20代・30代・40代・50代・60代・70代以上

A職業−・勤め人(・市外・地元)・公務員・自営業・農業・主婦・フリーター・大学生・
       高校生・中学生・小学生

B三山木駅をよく利用されますか?
         
☆・近鉄・JR  ☆・よく利用・ときどき利用 ・あまり利用しない


C京田辺市に何年お住まいですか?
         
      年)☆他市町村の方はどちらにお住まいですか?(         

D三山木地区の区画整理事業についてご存知ですか?・はい・いいえ
E三山木駅周辺に、市民の憩いとふれあい(交流)の場を提案したいと思います。
 駅前に必要と思われるものに〇をつけてください。 
(いくつでも可)
   ・自然とやすらぎの空間(例−竹林公園、草花の小路やせせらぎ、イベント広場など)
   ・文化芸術総合センター(例−歴史資料館、音楽ホール、住民センター、図書館など)
   ・バリアフリーの道路、公園、施設の整備(例−段差解消やスロープ、駅のエレベーター)
   ・建物の保存と利用(例−民家や蔵の古材を再利用したギャラリー、施設、お店など)
   ・スポーツ公園(例−テニスコートやグランドなど)
   ・その他(                                                                      

F駅周辺商店街の景観デザインは次のどれがふさわしいですか?

   ・同志社大学の建物と共通のデザイン・大手スーパーや飲食店にあわせる・京都の町屋風
  ☆駅前商店街にはどのような店舗が必要ですか?                                                  

G京田辺市は歴史が古く貴重な文化財や祭りが今に伝えられています。三山木地域も「かぐや姫の里」として
    注目を集めていますが、町の歴史について興味はありますか? 
・はい ・いいえ ・(                    )
  ☆竹取物語ミュージアムや京田辺の歴史を伝える資料館についてどう思われますか?
     ・必要と思う ・関心がある ・関心がない ・その他(                                                     
  ☆「かぐや姫の里」をテーマにしたまちづくりについてどう思われますか?
     ・良いと思う・わからない  理由(                                                                     

H次の活動に参加できそうなものがあれば〇をおつけください。
     ・町のイベント(フリーマーケットや音楽フェスティバル)・博物館ボランティア・広場周辺の清掃・フォーラムやワークショップ

I近鉄三山木駅の急行停車、地下鉄の延長運転を希望されますか?・はい・いいえ
     ※実現にはどのような運動が必要ですか?(                                                          

Jまちづくりについて、行政に何を望まれますか?

                                                                                                                    

  ご協力ありがとうございました。市民による三山木駅前を考える「まちぐるみ生活公園都市の会」の活動に
ご興味のある方は下記に連絡先をご記入ください。

    お名前                        ご住所                                                                                  
    電話・FAX                                  パソコン・Eメール                                                      
  ※ ご感想やご意見は、裏面にご自由にご記入ください。

                                −14−





アンケート結果の詳細 (回答数に差があるのは、EHの複数回答欄と記入なしの為です)

@調査対象者は、男性が100名、女性が128名の合計228名です。
 年齢は、10代以下27名・20代46名・30代27名・40代27名・50代28名・60代53名・70代以上14名です。
A職業は、勤め人(市外勤務49名、市内勤務14名)公務員9名・自営業25名・農業11名・主婦53名・フリーター5名・
      大学生45名・高校生7名・中学生2名小学生0名です。
B三山木駅を良く利用する85名・時々利用85名・余り利用しない35名でした。
C何年住んでいるかは、10年以下49名・20年以下23名・30年以下29名・50年以下44名・50年以上38名、
 他府県の人は、宇治市1名・精華町3名・和束町1名・加茂町1名・井手町1名・山城町1名・奈良市1名・京都市1名・
          兵庫県1名・愛知県1名でした。
D区画整理事業を知っていますかは、はい153名・いいえ66名。
E駅前に必要な物は、自然と安らぎ142名・文化芸術総合センター110名・バリアフリー129名・建物の維持保存と
             利用68名・スポーツ公園58名・その他2名でした。
  駅前に必要な施設、店舗 「その他」・・・

駐輪場を豊富にデザインも考慮にいれる(50代・女性)
各種医療機関施設(60代・女性)
駐車場・駐輪場を広くする(50代・男性)
大きいスーパー、大駐車場、駐輪場(50代・女)
スーパーマーケット(20代・男性、40代・女性)
地域のニーズに・・・(40代・男性)
図書館(20代・女性)
コーヒーショップ、書店、たまり場とできる商店 (40代・男性)
本当に私たちの生活に必要な施設やお店を (30代・主婦)
便利な巡回バスの運行、地元の野菜のお店を (50代・主婦)
食料品店、飲食店 (30代・主婦)
スーパー、書店 (40代・女性)
大手スーパーや病院がなく不便です (50代・主婦)
大規模な書店が学研都市、学園都市には必要 (40代・公務員)
フーストフード、クリーニング店、パン、ケーキ屋 (30代・主婦)
コンビニ、雑貨店、大学生が入りやすい店 (30代・男性)
商店が少なすぎて暮らし憎い (30代・女性)
大型スーパー絶対必要、食料品店 (40代・男性)
新鮮な物を売ってくれる店 (30代・主婦) 
ごみ置き場(学生に分別が分かりにくい)、付近の地図板 (50代・女性)
コンビニ、マクド (10代・男性)
・草、花、木の自然を取り入れて。
ありのままでよい
作家としてひろばに作品を提供します。(日展作家で彫塑などを寄付して頂けるようです。)
公設市場
古材を利用した建物(20代)
水の多い風景(井戸)(30代)

F商店街の景観デザインは、同志社大学と共通75名・スーパー飲食店にあわす37名・京都の町屋風54名でした。
   
商店街に必要な店舗は・・・

・若者や自然を生かした特徴のある店(50代・女性)
・経営環境の変化や消費者ニーズの多様化個性化等に対応できるような共同化、組織化を考えた店舗(60代・女性)
喫茶店、コンビニ(60代、20代・男性、50代、20代・女性4人)
住民、学生共に利用できる店(50代・女性)
飲食店、書籍店、日用品雑貨店(70代・女性、40代)
スーパー(60代、30代・女性、20代・男性、女性9人)
・本屋(20代・男性、女性)
・生鮮食品店(20代・男性)(10代・女性・・・困っている)
・パン屋(20代・女性)
・気軽に利用できる店舗(70代・男性)
・飲み屋(60代・男性)
・食料、クリーニング(30代・女性)
・手作りの店、味のある店(50代・女性)
・本屋、喫茶店、スーパー、八百屋、食料品店、飲食店、専門店。
・病院、若者が好む飲食店、趣のある喫茶店、午後10時まで開いている店。
・落ち着いた店、地元の特産品の店、輸入雑貨店、スポーツ用品店、花屋。
・パン屋、雑貨屋、電気屋さん、ファーストフード、コンビニ。


                      
−15− 






G町の歴史に関心あるかは、はい118名・いいえ48名。
 竹取物語ミユージアムや歴史資料館は、関心ある78名・必要52名・関心なし45名・その他3名・・・
 「かぐや姫の里」テーマにしたまちづくりは、良い101名・わからない91名。
   竹取物語ミユージアムや歴史資料館の「その他」・・・

 
 
「かぐや姫の里」テーマについて「理由」・・・
・なんとなくほんのりとするのでよい(50代・女性)
・歴史的なものはアピールしたほうがよい(20代・男性)
・かぐや姫伝説は各地にあるが、わかり易くみんなが知っている物語なので競合するところがあってもよいと思う。
                                           (50代・女性)
・イメージアップにつながる(20代・男性)
・街の色があるのは良いことだと思う(20代・男)
・採算を考える必要がある(20代・男性)
・歴史資料館は必要(50代・男性)
・面白いが各地でかぐや姫にまつわるものがあるので・・・(50代・男性)
・何らかの核をテーマにするのは大事(30代・男性)
・他の歴史・自然などみんなで共有できるテーマですることが大事(30・男)
・初めてしりました(20代・男性)
・テーマ・・・月とかぐや姫(20代・女性)
・おもしろい。一本筋が通る。(50代・女性)
・源氏物語ミュージアムと少々内容がかぶってしまうのでは?(10代・女)
・かぐや姫としては資料・研究が充分に行われた実績が少なく、無理があるのではと考えられる。(60代・女性)
・必要ない。反対です。(50代・女性)
・古い歴史や風土に捕らわれないまちづくりを希望(40代・主婦)
・公共事業としては不必要 (40代・男性)
・イメージアップ、観光客誘致 (30代・男性)
・過去の事を知るより、未来をよくする努力が必要 (30代・女性)

・有力であるというだけで街のカラーをかぐや姫にするのはいやである。
・それよりも確実な一休さんを全面的にアピール
・かぐや姫の里の説を知らない。初めて聞いた。
・必要がない。かぐや姫は好ましくない。
・田辺全体の歴史をテーマに展示してほしい。かぐや姫の強調は好まない。
・歴史や生活史に根ざしたものがよい。
・別に無理に作らなくてよい。
・「かぐや姫」は他所に沢山あり、京田辺市が特別と思えないので反対
・本当に「かぐや姫」なのか?メルヘンを作っているのでは?
・内容がわからない。
・学術研究都市がテーマがよい。
・他にもある。共生を。


H活動に参加できそうなものは、町のイベント93名・博物館ボランティア24名・広場周辺の清掃31名・フォーラムやワークショップ2名。
I近鉄三山木駅の急行停車、地下鉄の延長運転を希望は、はい176名・いいえ34名。


  実現には、どのような運動が必要か・・・
・学研都市の北の玄関として利便性のある駅として。
・将来計画が明確でない今はどちらともいえない(60代・女性)
・乗降客の増加しかない。その為に周辺人口の拡大、厚生年金会館などの施設とアクセスの共同PR(60代・男性)
・近鉄に請願する(70代・男性)
・近鉄に協力を求める(70代・女性)
・道路の整備60代
・地域、大学の共同行動(50代・男性)
・署名(20代・男性、20代・女性、10代・女性)
・駅周辺の大きな建物(20代・女性)
・やはりこの地域を興すのが先だと思う(20代・女性)
・区民の協力(男性)
・署名運動、利用者の数が把握できればよいと思う(20代・女性)
・急行停車(20代・女性)
・時刻表が増加していく三山木駅で、地下鉄急行停車(10代・男性)
・通学時間は急行が停車してほしい(20代・女性)


                      −16−






・どちらでもいいが、普通が停まる駅でも、味わいがあっていいのでは(50代・女性)
・全住民的運動が必要。
・市と市民が一緒にとりくむ。
・実態把握。要望の署名運動。市民の盛り上がり。

J街づくりについて、行政に何を望むか・・・
・市民の生活が安全・安心である街(防災・防犯・交通安全)
・安全な市民生活の確保(防災、交通、防犯etc)
・こころ豊かにいきいき暮らせる人と自然にやさしいまちにしていただきたい。
・高齢化社会を迎えて、車を気にしないで安全にゆっくり歩ける街つくり。
・早く開発工事を進めてほしい。
・いろいろな人(年齢、職業、在住歴などの違い)の意見を吸収していってほしい。
・住基ネットについての情報をもっとオープンにしてほしい。
・駅前に大きな安い駐車場がほしい。府道沿いの通学路を広げてほしい。
・街のイメージを良くする。雰囲気にマッチしたもの、あまりお金のかからないもの。
・住民のニーズに基づく姿勢を。
・若者が楽しくなる街作りを。
・道路拡張(現在の幅では危険過ぎる)
・住民のニーズに応じた長期戦略(計画)
・治安が悪いよね・・・とよく言われるのでそうならないようにしてほしい。
・住民がどう考え、何をしたいと思っているか耳をかすことが必要住民のパートナーシップと題目を唱えるのでは
 なく、どうしたら未来が開けるのか、具体的な方法を考えるべし。
・住みよい街(自転車を盗まれたので、そのようなことの無い街)。
・道をきれいにしたほうがいいと思う。
・場当たり的な開発はダメ。きちんとしたマスタープランを。
・あまり工事などを増やさずに、必要なものにだけお金をかけてほしい。自然をそのままで保存してほしい。
・緑を残したままの街作りを。
・遠くの「いそかわ」まで食材を買いに行かなくても良いように近くにデパートができるといい。
・みんなが平等に使用できること。
・市民の安定行政。
・ あまり景観をそこなわない改革。
・活発のある街。
・地域の活性化を望む。
・道が狭くて怖い。
・芸術文化会館。
・市民との対話、市民参加を視点に入れた事業運営。
・思い切った改革のできる行政 (40代・主婦)
・田辺出身者だけにしか理解できない手法、発想から脱却した透明性ある合理的行政を (40代・公務員男性)
・道路整備を含めたまちづくりを (30代・自営業男性)
・安全で住みやすいまちづくり(20代・主婦)
・徒歩や自転車で行き来できる安心の道の整備を (30代・男性)
・買い物や病院など便利なまちを。新田辺に税金使い過ぎ (30代・女性)
・子供たちが住みやすいまちを (40代・男性)
・過去を知るより未来をよくするまちづくりを。新田辺にお金使い過ぎ (30代・主婦)
・子供からお年寄りまでが暮らしやすいまちづくりを (30代・主婦)
・三山木住民の税金は三山木につかえ、新田辺ばかりで不公平だ (30代・主婦)
・住民の意思が反映する行政。
・公平な対応。
・今までのイメージを一新したスマートな街づくりを希望。
・もっといろいろな事を市民に知らせるべき。
・地域住民の意見の理解と尊重。
・京田辺市の南部の中心にしてほしい。
・年寄りの憩いの場。
・用途地域を十分に考えて指導する。
・車中心で危ないので、自転車や歩行者のための道がほしい。
・住民との対話を広くもってほしい。町の歴史と文化を大切にしてほしい。
・市の計画している街づくりプランなど、もっと具体的に我々庶民に知らせてほしいし、我々の声も聞いて検討
 してほしい。
・環境保全への予算の投入。
・治安のいい町。清潔さがほしい。


                      −17−






・住む人、歩く人に安全で安心であることが第一。
・市民の意見を聞いて街づくりを行ってほしい。事前説明は必ず行く。
・田んぼや畑が沢山あっても、山も川もあって、とてもいい環境だと思います。
・好きです。京田辺。でも、のんびりと日向ぼっこできる広場がありません。
・ほしいです。三山木は十分便利です。
・田辺駅周辺のような企業任せでどうなるか解らないような事のないように。
・くれぐれも駅のまん前にパチンコ店が来ることのないようにお願いします、大学の最寄駅ですから。
・道路整備、街頭の整備、道路・建物案内板の設置。活気と癒しが交互にある街。
・将来の展望。学研都市を強調したほうがいいのでは。
・八幡木津線に歩道が必要。だからって私の庭が狭くなったのは今でもいやです。
・自然を壊すのはやめてほしい。
・リーダーシップの発揮。
・区画整理による現金提供は納得いきません。
・広い展望に基づいた街づくりを。
・三山木の町を清潔で明るい、そして青少年が希望の持てる街づくりを。
・市民の声を聞け!表現がまずくても聞いてくれ。もっと災害にたいする備えを!
・住民がよく行くような駅前がよい。
・昔のままでよい。
・一部の人に負担のかかる区画整理ならやめたほうがいい。
・行政にしかできないことを積極的に計画的にしてもらいたい。

                                    −18−














                                −19−







 三山木駅前周辺における街づくり基本構想計画 (政府広報を参考に作成・・・小泉)

 中心市街地の活性化を図るには、まず、どのようにして中心市街地に人を集め、活性化をはかることが大切。このため、次のようなポイントを押さえた取り組みが効果的。

  1.街づくりの基本構想について  
(1) 商業などの魅力を高める

 それぞれの店舗を経営する商業者自らが創意工夫をこらすことに加えて、空き店舗・空きビル等の活用。
商店街に不足している業種等を補う店の実現、再開発や大規模空地の活用による核テナントの誘致共同店舗の整備、アーケードや通りに面した建物正面の外観による商店街等の環境整備、カード事業や宅配事業等の導入によるサービスの向上などハード・ソフト両面の事業を関係者が協力して実施することにより、中心市街地の商業そのものの魅力を高めることが大切。
    ・共同店舗の整備、街のイメージ化(色やテーマ)
    ・商業的施設だけでなく、保留地を活用した文化交流施設ゾーンを
施策の内容 商店街の景観の改善と歩行者を優先に考えた整備を行い、多様な年齢層をターゲットとするパティオ形態のオープンスペースに共同広場を持った共同店舗を設置する。その結果、顧客にとって足の運びやすい魅力ある商店街となり、集客力を高めることができる。                
活用出来る制度 
商業・サービス業集積関連施設整備費補助金、中心市街地等商店街リノベーション補助金(経済産業省)

施策の内容 区域を3ブロック(A・B・C)に分け、それぞれの区域の機能や特性に合わせた街づくりを行う。
 Aブロックは「京田辺市総合文化センター」として「民俗歴史資料館」「竹取物語ミュージアム」兼「住民センター」等を設け、これを中心に、商業・住宅・業務・交流機能を有するコミュニティーの核として整備する。
 Bブロックは『竹取物語』の町をイメージした駅前広場を中心として中高層ビルなど店舗を専門店群としてのショッピングセンターを建設し、「かぐや姫ロード」など回遊性の形成を図る。
 Cブロックは商業・マンション・住居ゾーンを建設し、これを核に商業基盤施設等の整備を行う。

活用出来る制度 街路事業、賑わいの道づくり事業、市街地再開発事業、まちづくり総合支援事業(国土交通省)
施策の内容  中心市街地の魅力を高めることを目的として、街路に併せて『竹取物語』の町をイメージした「かぐや姫ロード」の整備や周辺商店街における商店街の環境整備を実施する。まちのキャッチフレーズ「歴史とロマンの街”かぐや姫の里”京田辺」を前面に打ち出し「民俗歴史資料館」や「竹取物語ミュージアム」を建設して観光客を誘引すると、商業者の出店も増加し、商店街としての商業集積を高められる。

(2) 文化・交流・福祉などの機能を強化する

 商業だけでなく、再開発や区画整理とあわせた公共公益施設の整備、
文化、交流、福祉、学習、情報等に関する機能を強化し、中心市街地を地域住民にとっての「生活・交流の拠点」として整備することが大切。また、
三山木駅前開発整備と京阪奈学術研究都市それに同志社大学をリンクさせた歴史民俗資料館、竹取物語ミュージアム、住民センター、音楽ホール等の複合施設を考える。
 ・文化・交流・学習施設等の整備
    歴史民俗資料館(歴史博物館)・・・
        筒城宮・山本駅 ”かぐや姫の里”や地域の歴史を見つめる。
        考古学、地質学的な京田辺のなりたち。
        高地性集落など先人の足跡を辿る遺跡や遺物の展示。
        無形民俗文化財(大住隼人舞・ずいき神輿・山本の百味と湯立・朔日講の神楽
                  など祭りの伝承の展示。
    竹取物語ミュージアム・・・
        三山木を中心に日本や世界各地の「かぐや姫伝承地」の民俗の歴史。                  筒城宮址
        竹取物語の里から21世紀へのメッセージをのせたものを展示。
        かぐや姫と山城の竹、玉露茶をモチーフにした特色あるミュージアムを。
        中ホール(音楽ホール)・小ホール・ギャラリー・文化教室・図書室など

    翁の家(交流館)・・・
       日本民家再生リサイクル協会NPOの活用
       昔ながらの民家を生かし、誰でも交流できる家。休憩所。
       昔ながらの伝承遊びや紙芝居など、様々な催しがボランティアの手で運営される。
       地元の作業所の展示など。
 ・福祉・健康増進施設等の整備・・・バリアフリー化
 ・情報関連施設の整備・・・学研都市との関連、インターネットによる整備                        山本駅旧跡
 ・その他の公共施設の整備                                                     
施策の内容  芸術文化や生涯学習の拠点機能を集積するため、「京田辺市総合文化センター」または「筒城の丘総合文化センター」として市民ギャラリー機能、図書館機能などを融合した「メディアテーク」を整備する。ここには、「歴史民俗資料館」「竹取物語ミュージアム」兼「南部住民センター」「音楽専用ホール」を設けて、他府県の人でも気軽に来て頂ける場所であるために、近鉄とJRの駅から歩いて五分以内の場所に建設する。その結果、新たな交流拠点として、人通りの増加によりにぎわいが生じる。また、駅前広場をフラットにして、エコライフフェアのリサイクルフリーマーケットイベントなどに使用できるようにする。

                             −20−





施策の内容
  情報体験ギャラリー、マルチメディア工房、屋外シアター、研修室等を備えた「情報プラザ」を建設するとともに、情報プラザに市の情報化の拠点機能を付加し博物館としての「歴史民俗資料館」とも連携してインターネットや光ファイバーで接続することで多様な情報提供を行う
活用出来る制度 マルチメディア街中にぎわい創出事業(総務省) 
施策の内容  商業・事務所・公共公益施設・駐車場からなる複合ビルを建設、高校や大学のサテライト教室などを誘致し、学習機能を強化する。また、駅前広場には、”かぐや姫の里”京田辺のモニュメントや竹など多くの植栽を施し、市民の憩いの場とするほか、ペデストリアンデッキを整備し、歩行者の安全性・利便性を確保。

(3) イベントなどを催す

 中心市街地の吸引力を高めるためには、施設の整備やサービスの向上といったことに加えて、まちに出掛ける楽しさを演出するため、イベントが可能な場所(町の広場や公園など)を設けてイベント開催(お祭り、街角コンサート、朝市、リサイクルなど)をする
 中心市街地の賑わいづくりには、その街に住んでいる人に限らず、観光(史跡探訪)やビジネス(地域産業との連携)を目的にその街を訪れる人を増やすことを考える。
 このためには、地域の観光資源の有効活用や新たな観光資源の開発(「竹取物語の里」「竹と玉露の里」)、宿泊施設の充実や地域情報の提供によるサービスの向上、それらを通じた各種の大会や会議の誘致などを行うことが有効。


    ・イベント等の実施(月草ホール・ギャラリー倉)
    ・イベントが可能な場の整備(駅前広場・イベント広場・月見公園など)
施策の内容  地区の歴史性や建物の調和に配慮し、電線の地中化や小公園等の整備を行うほか、街づくりの拠点となる施設を整備し、保存会等の活動の場を設け、住民が活用できるようにする。
施策の内容 地元商店者と市の連携により、駅前に「多目的イべント広場」と「仮称、かぐや姫ロード」に連続して、駅前商業核を貫く「大屋根」を架けて、快適なアトリウム空間を創出する。その結果、全天候型のバリアフリー環境が整い、中心市街地の回遊性と賑わいが創出される。 

(4) 街を訪れる人に目を向ける

 中心市街地の賑わいづくりには、その街に住んでいる人に限らず、観光(史跡探訪)やビジネス(地域産業との連携)を目的にその街を訪れる人を増やすことを考える。このためには、地域の観光資源の有効活用や新たな観光資源の開発(歴史街道)、宿泊施設の充実や地域情報の提供によるサービスの向上、それらを通じた各種の大会や会議の誘致などを行うことが有効。 

    ・観光資源や歴史的資産の活用(周辺一帯の歴史散歩道・社寺仏閣)
    ・観光資源の開発(竹取物語の里・山本の駅・一休さん・古墳群)
    ・観光客等へのサービス向上(道標の設置・地図・地域紹介のパンフ)
    ・大会や会議の誘致(JR・近鉄があり交通の便がよい)
施策の内容 歴史とロマンの街”京田辺”の歴史ある中心市街地と新市街地が一体となった活力ある市街地の形成を目的に「かぐや姫ロード」として基盤整備を推進する。駅前広場や駅に通じる街路では、電線類の地中化や修景施設の設置により、市民や観光客が四季の変化を心豊かに感じられる潤いのある景観が形成され、関西学術研究都市の北の表玄関にふさわしい都市機能や商業施設の集積を図る。

(5) 快適に過ごせる環境を整える


 中心市街地の活性化に関して、できるだけ
具体的でイメージ豊かなわかりやすい計画をつくることが効果的。なお、その際には計画が「絵に描いたモチ」にならないように、地域の特色や現状、地域住民の意向などをふまえながら、関係者が一致協力して取り組めば実現できる夢を描くことができる。

    ・歩きやすい環境の整備
    ・公園等憩いの場の整備(月見公園・あきつ公園・花見公園・風見公園)
    ・鉄道アクセスを活かした駅周辺のバリアフリー化
    ・街並み・景観整備(竹林・滝・せせらぎ)

(6) 来やすくする

    ・駐車場及び駐車場案内システムの整備

(7) 公共交通の利便を向上させる

    ・駅等の交通ターミナルが市街地内にある。(JR三山木駅・近鉄三山木駅)

    ・公共交通の利便性向上(JR三山木駅のエレベーター設置)
    .近鉄京都線・三山木駅の急行停車・地下鉄延長(三山木駅まで)

                               −21−








 2.駅前広場など全体整備について

  • 数種類の竹林や町の木(ひらどつつじ)などを利用して、歩道や多目的広場それに公園などに水を流すなど、景観に配慮した安らぎの場としてベンチを置いた小広場や杜(もり)を設ける。
  • 市の新たな拠点となる多目的広場や駅前街区に、交流や憩いの拠点となる広場を計画し、整備は土地区画整理事業と別の事業で行う。
  • 地域交流センターとしての市の新たな拠点となる駅前街区に、地域住民が共有できる生活空間として「京田辺市総合文化交流センター」などの生活や産業を支援する施設を計画し、整備は別事業で行う。
  • 立体駐車場は、集中する自動車・自転車交通の駐車需要に対応するため、駅前広場や施設に接した、駐車・駐輪場を計画し、整備は別事業で行う。
  • 東西南北の駅前広場を結ぶ通路としての自由通路「仮称、かぐや姫ロード」を市民の憩いの場として計画し、商店街と文化施設それに公園へ続く道とする。また同志社大学へ一直線に通じる道や、周辺の社寺・史跡へ散策できる「歴史街道」として周辺一帯を整備する。
  • 駅前商業ゾーンの将来像をイメージして、「駅前に是非実現して欲しいこと」(地元商店街と一帯となったスーパーの誘致など)を呼びかける。
  • 歴史とロマンの街”京田辺”」を基本方針とする街づくりの共通イメージ化をはかる。街のイメージは「かぐや姫の里」であり、月の世界へ通じる地域としての空間を表現する。

  3.その他要望事項

(1)公共交通機関

 近鉄三山木駅とJR三山木駅は、乗降客を誇る駅にするため近鉄三山木駅に急行電車の停車を強く要望する。また地下鉄が三山木駅まで延長して同志社大学の学生の便をはかる。

(2)生涯学習と住民センター


 生涯学習センターとしての機能をはかる。単に施設整備だけでなく、多くの選択肢を市民に提供できるよう地域のコミュニティの拠点づくりを行う。例えば、同志社大学の協力によるリカレント教育の充実や、南部住民センターや多目的広場などを利用した世代間交流による学びの場づくりなど。これら施設の運営は、官と民が一帯となった市民の要望に沿ったものとする。

(3)第二図書館を設置

 三山木駅前に図書館を設け、市民のニーズに応えて図書館の開館時間を夜8時までとする。行政の組織で不可能であれば、民間委託も視野に入れた体制の整備が必要。

(4)リサイクル


 環境問題を考えるリサイクル啓発活動を行うためエコライフフェアのリサイクルフリーマーケットを実施して、環境問題の啓発活動に取り組む。

(5)学生と共に街の文化をつくる

 
今年卒業した法学部のゼミでまとめられた「三山木駅前区画整理」構想の資料があり、なかなか良くまとめられていて学生から見た町づくりの様子が配置図と共に描かれている。大変参考になりそうです。また、先日サンケイ新聞で京大名誉教授の森毅さんが「大学の移転で学生が来たら金を落としてくれる、という考えでは駄目。学生を使ってその街の文化をどうつくっていくかを考えるべき。大体、大学の近所に文化センターがないし良い喫茶店がない。昔に比べると学生の溜まり場がなくなっているし、学生がたまらなくなった。大学は町の文化に寄与して生きるもの・学生のたまり場をつくろう!」と語っている。





                                         −22−
















  実現に向けた取組みと環境づくり・・・

 中心市街地の活性化を実現するには、
活性化に向けた様々な取り組みを円滑に、かつ強力に推進するための仕組みや環境を整えることも必要です。

1.核になる組織をつくる

@市町村内の体制を整える
 中心市街地の活性化には、地域に最も身近な行政である市町村の果たす役割が大切です。このため、市町村の内部に企画、都市、商工等の関係部局間の緊密な連携体制をつくることや、中心市街地活性化の専任組織を置くことが効果的。

A関係者による協議会をつくる

 行政、商業者をはじめとする民間事業者、地域住民などの互いの意志疎通を円滑にし、中心市街地の活性化という共通の目標に向かって、連携してそれぞれの役割が果たせるようにするためには、幅広い関係者による協議会などの組織をつくることが有効。住民参加の積極的なまちづくりへ懇談の場とワークショップを開く。
施策の内容 歴史的資源と調和した「歴史とロマンの街”京田辺”」としての街並みの整備を進める。地区にある歴史・文化を見て歩くことの出来る「道案内の立札」や、それを基に「街のマップ」をつくって歴史街道をもうける。これにより地区の特色を再認識する。
 地区の特性である「筒城宮」「古代駅制の山本駅」「飯岡古墳群」「一休寺・普賢寺・寿宝寺や朱智神社・佐牙神社」などの歴史、文化資源を活かし、それらとの相乗効果を図った観光商業に取り組んでいく。


B機動的に動く組織をつくる
 中心市街地の活性化に向けた取り組みが、状況変化にも柔軟に対応しつつ全体として円滑に進むように、具体的な業に関する合意形成の支援、様々な事業者間の調整、行政や民間事業者では実施しにくい事業などを、行政や民間事業者と連携しながら機動的に行う組織(「市民参加の町づくりの会」参加)などをつくることも有効。 

2.気持ちを合わせる  

@まちづくりのイメージを共有する
 様々な取り組みが一体となって高い効果を現すためには、目標となる中心市街地の将来像やまちづくりの進め方などについて、関係者が共通のイメージを持つことが必要です。このためには、中心市街地の活性化に関して、できるだけ具体的でイメージ豊かなわかりやすい計画をつくることが効果的です。なお、その際には、地域の特色や現状、地域住民の意向などをふまえながら、関係者が一致協力して取り組めば実現できる夢を描くことが大切。

A積極的な情報発信や住民参加を行う

 地域コミュニティの核として再生するには、中心市街地で働いたり住んでいる人に限らず、市町村の住民全体の理解と協力が不可欠です。このため、中心市街地活性化の意義や目標、取り組みの状況などをわかりやすい形で情報発信するとともに、計画づくりや事業の実施に住民の意見やアイディアを生かすなど住民参加を積極的に行うことも大切。
施策の内容 活動拠点として「まるごと博物館」推進室を中心商店街内の空き店舗に開設。この推進室はインフォメーションセンターの役割も担い、情報ステーション、観光案内、ギャラリー、イベント、地域コミュニティーの場として利用することにより、地域住民自らがまちづくりに参加する機会が多くなり、まちの活性化に対する機運が高まる。
施策の内容 ITを活用したネットワーク組織「かぐや姫ネット三山木」が中心となり、市・商工会議所・商店街などと連携して、中心市街地商店街の空き店舗に「情報プラザ」を設置し、各店のホームページ作成支援など商店街や地域の活性化事業を展開。プラザ設置により、商店街の賑わい拠点が形成され、着実に来街者が増加するなど、中心市街地の賑わい創出に寄与する。

国土交通省関係
まちづくり総合支援事業 シンボルロード整備事業 中心市街地活性化広場公園整備事業 身近なまちづくり支援街路事業
中心市街地活性化広場公園整備事業 電線共同溝整備事業
総務省関係
マルチメディア街中にぎわい創出事業 新世代地域ケーブルテレビ施設整備事業 駐車場整備事業(公営企業債)
ふるさとづくり事業(地域総合整備事業債) 商店街振興整備特別対策事業(地域総合整備事業債)
経済産業省関係
中心市街地活性化フォーラム支援事業 中心市街地等商店街 商業集積活性化施設整備事業


                                −23−







   調  査

 三山木のまちづくりへの提言
     《多治見市、まちづくりワークショップ報告》
・・・・

 2002年8月27日、岐阜県多治見市の区画整理事業に伴う駅北まちづくりワークショップヘの参加と、多治見市駅周辺開発課及び多目的広場ワークショップの座長である、市民の一人田中直樹氏(41)の話を伺いに行ってきました。多治見市は名古屋からJR中央線で約40分の岐阜県ではありますが、中部圏の中心都市名古屋への通勤圏として人口10万余を抱える衛星都市として発展しています。

 区画整理事業はJR多治見駅の北側の元国鉄清算事業団から平成6年頃、市が購入した2.4haの活用を中心として計画された当初約48haに及ぶ計画だった様ですが、地域の地権者1000名近い内に厳しい反対運動が起き、時の市長選で見直しを公約された現市長が当選されてから、約4分の1の11.8haに縮小かつ駅北区域に限られた地権者約100人となり、結果的に運動も分断された形になり、結局平成11年に都市計画決定され、平成12年から24年度を施行年度とする、118億円の事業費で、今年度事業計画変更を少しした上で、現在地権者の皆さんへの仮換地の説明と手続きを行っている時点とのことでした。
  多治見駅北の土地区画整理事業は、多治見市が施行者として計画している市街地の開発整備には変わりありませんが、「新たな風景づくり計画」を提案し、市民参加による魅力あるまちづくへ、T期「新たな風景づくり計画策定委員会」U期「駅北まちづくりワークショップ等」V期「駅北まちづくり推進組織」を市民、事業者を活動の主体として取り組み、行政はあくまでそれを支援するサイドで関わる体制で望まれました。
  計画策定段階では、地区デザイン、公共空間の整備、民有空間の誘導、地区計画の方針等を市民、学識経験者、地元デザイナー、ワークショップ代表者等による委員会で協議し、街区ごとの建築誘導では、市民、事業者と協働で地区計画を策定し、それに合わせた建築の誘導、多目的広場や仮称地域交流センターの検討を行っています。このワークショップのひとつが「多目的広場ワークシヨップ」で座長の田中直樹氏を中心に、平成12年7月にスタートし、毎月1回現在まで通算24回に及んで、区画整理事業区内の地権者、まちづくに関心ある市民、青年団体の方、市職員等19名〜21名が参加登録され、通常は10名前後が参加されています。対象は4800uの広場です。
  私がお邪魔した当日の夜7時からは、第25回目のワークショップが駅周辺開発課の現地事務所で行われていました。この日は2年に及ぶ「多目的広場ワークシヨップ」の現在時点での活動状況をまとめて、市役所に報告するための具体的な駅北多目的広場に「メンバーが必要と思うものとしかけ」をシールペーパーに一人10枚程書き出し、場所や環境を説明しながら貼る作業をされていた。もちろん私も参加者として思いつきやアイデアを書き込んで参加したが、初参加の若い教育委員会委員長さんもおられた。 
 その市役所への報告のメインテーマは「多目的広場を五次元空間に・・・」であり、そのワケは既に8月4日の夏祭りでの「駅北多目的広場づくりワークショップ」の展示配布資料としてA4裏表のチラシとして制作配布されていたらしい。そこには、開始当初は駅北の広場として、自然を取り入れたやすらぎの空間にしたいと思いが強かったが、色々と議論するうちに、自然を模倣したものを取り入れるより、とにかく利用する人を中心に考え、どういう使い方をしたいかを捉えて、多目的広場のコンセプトは「5次元空間」と設定した。駅を訪れる様々な人が多目的広場でいろんな人生のドラマを経験するであろうとのことで、3次元に時間軸と人の気持ちの軸を加えた「5次元空間」とされた。


 
私たち京田辺市民は、京田辺市の南部の生活拠点に「人が集い憩える場を」との願いから、「住民参加のまちづくり」のアイデアを提案し、より良く住みよいまちの実現へのささやかな提言としたいと思っています。 

   



                                −24−








  「まちづくりアイデアフラッシュ これって何か使えない?・・・by Hiro Sasakiから

 ここでは“まちづくり”を考えて行く上でヒントになりそうなものを思いつくままに集めてみました。「世界の街角から」では
街を歩いて見かけたちょっと面白いシーン、珍しいファニチュア、ちょっとした工夫など気になったものをランダムに取り揃え紹介しています役に立ちそうなもの、そうでもないもの、わけのわからないもの、感じ方は人により様々だとは思いますが。 「アーバンデザイナーの”まちづくり”」から

  
側の広場の入り口。階段は恰好の待ち合わせ場所になっている。 流れ落ちる滝はまさに“白いサウンドスケープ”。都市の真中にいることを忘れさせてくれる。 ストリートに面するカフェ。セットバック空間にも高木が規則正しく植えられている。
       
     
煉瓦造りの建物が並ぶ落ち着いたストリートはいつも歩行者で賑わっている。。 削り出しのチェアは、周囲の街並のスケールにまったくひけを取らずコミュニティの象徴的存在として歩道に鎮座していました。 図書館に隣接するカフェ。芝生広場より一段高いレベルにあり、芝生広場で寛ぐひとびとをよく見渡せる。
都市のリビングルームU

オークランドのダウンタウンの中心、シティセンターの複合開発内のプラザにあるベンチ。植え込みと一体型のよくあるものですが、クッションが置かれているだけで、随分と快適に見えるものです。ランチタイムはこの席取合戦が繰り広げられます。
ベンチ&パーキング

マウンテンビューのカストロストリートのパーキングレーン。各街区の中間点にある横断歩道の両端にはベンチが設けられ、横断距離を短くすると共に、駐車帯のバッファーとしても貢献しています。
   
都市のリビングルーム

ニューヨーク、マンハッタンのど真ん中ブライアントパークに置かれている折り畳み椅子。公園内ならどこでも自由に動かして使うことができる。グループの人数に合わせて自在に使えるので、便利この上ない。椅子のお蔭で公園はまさに都市のリビングルーム。自宅のリビングルームで使ってはいけません。
パーキングレーンの変身

マウンテンビューのカストロストリートのパーキングレーン。週末に限り沿道のカフェやレストランのテラスに生まれ変わります。わずか2m半ほどのスペースですが、使い方次第で随分ストリートの賑わいに貢献するものですね。
   











               


−25−
歩道も庭の一部

バークレーのぼくのアパートメント近くの歩道のランドスケープ。もともとは歩道の植栽帯として設けられた公共スペースですが、歩道に面する住宅の住民によって思い思いのランドスケープが施されています。前庭と歩道を一体化するだけでなく、コミュニティ意識の形成にも一役買う、アメリカならではの奔放な発想です。
束縛されたFreedom

ボストンのダウンタウン、アメリカ独立の史跡を巡るFreedom Trailを示す誘導ライン。全てのコースが写真のようなレッドライン&ブロックで強制的にひとびとを導いている。機能=即・デザインの何ともわかりやす過ぎる?サインでした。病院のレントゲン室にでもつながっていそうですね。
     
いつも誰かに踏まれてる?

ポートランドのパイオニア・コートハウス・スクエアのペイブ。スクエアの建設費捻出の為、舗装用レンガに寄付をした人の名前を入れて敷き詰めたもの。いつも誰かに踏まれてるのが気持ちいいかはわからないけど、やっぱりここを訪れる度に、自分の名前を確認しに行くような気がする。汚れてたりしたら綺麗にしちゃうよね。
         
 
都市のオアシス公園

公園の入り口に配された滝。周辺の喧騒を打ち消すと共にフォーカルポイントにもなっている。
      サーモンストリートにはやっぱりサーモン?!

ポートランドのサーモンストリートにあるビルのコーナーに埋め込まれたサーモンのオブジェ。サーモンストリートだからサーモン?! この単純明快さがアメリカならではで気に入ってしまいました。ビルの1階のカフェはこの前行ったらなくなっちゃってました。
一体どうやって行ったらいいの?

ポートランドのパイオニア・コートハウス・スクエアにあるサインポール。全部で30以上の矢印がくっついている。SAPPOROまで、こっちに向かって4,456マイルって書いてあるけど、これ見てSAPPOROに辿り着いた人はいないよね。





   あとがき

 平成14年5月から、市民有志で「三山木駅前周辺の街づくり構想」に取り組み、やっとこの冊子をまとめることが出来ました。まだ稚拙かつ未完成なものですが、今後多くのご意見や議論をいただくきっかけとして、一応ここで区切 りをつけて「三山木駅前区画整理の街づくり構想計画」としました。
 三山木地区特定区画整理事業は、ぜひ思い切った手法で文化ゾーンの創造を核とした市民参加による開かれた「21世紀型住生活に優しい街」として誕生することを願っております。今回の編集にあたり、ご協力頂いた関係者の皆さんに心から御礼申し上げます。また、市民の皆さんのご意見ご感想をお待ちしています。   (事務局 記)
  「市民参加の街づくり」
   三山木駅前区画整理の街づくり構想計画
                                                 平成14年(2002年)10月1日 印刷
     平成14年(2002年)10月6日 発行

   編集・発行  街ぐるみ生活公園都市の
   世話人代表  磯田宇乃 小泉芳孝 中川 博
            玉木ダーナ 橘 雄介
   事 務 局                                        〒610−0313 京田辺市三山木直田10                    電話 0774−62−2522 (小泉宅)
    印 刷  事務局  

                                −26−






追加資料です

平成1410月吉日 

 

 

三山木駅前区画整備に関する街づくり構想への要望書

の中に、間にあえば、入れてください。

 

周辺協力者 学識経験者 河野俊彦

〇 提案のコンセプト「21世紀型住生活に優しい街」の意味するもの

 これまでの都市計画のほとんどは働く環境に効率を求めるタイプのものであった。戦後急激に成長したわが国に限らず、科学技術の発展と共に経済的な高度成長を伴って、その場その場での近視眼的応急手当的な街つくりがなされてきたと言っても過言ではない。その結果、ついに人類は地球環境を悪くすると言う決定的なマイナス効果をもたらした。その大きな犠牲を払った代償としても、決して人々は快適な住施設及び住環境を得たとは言えない。

地球上に住む人類が生きるという基本には「人も動物である」と言う原点に返ってもう一度考えなければならない。それには電気エネルギーや機械に頼らず、人自らの手足で行動できる環境、さらには、一人一人がその住所において生物との共棲を図らなければならない。

その具体的な街構造は、従来、山や野原、水田であった所を開発すれば、その開発地区内に50%以上の元在った環境(樹木・緑地、水面面積)を保持または同様なものを再生しなければならない。更に、これまでの20世紀に開発されている都市地区に同面積の広さ地域について都市構造再開発(リストラクチャー)を行い、その広さの50%を自然環境(樹木・緑地、水面面積)に充てなければならない。地球全体からみれば、これでトントン即ちこれまでと変わらないだけである。更に、19世紀程度に戻そうとするなら、大阪や東京に森を再現させなければならない。

そのような考え方からだけではなく、人間の安らぎ等の精神面からも自然との触れ合いは必要なことである。週末に満員電車や停滞する高速道路を使って、自然を求めるのではなく、人が寝起きする生活環境にこそ自然は必要である。

それを実現させるのは、街中に歩けるだけの道を張り巡らせることである。そして、その横には溝(水路)を配置し、公園のそばに池を配置する構造である。

具体的には、三山木駅前から同志社大学に向けて、線状に伸びる「水路を併設した歩ける道」に面して、屋根のある商家や民家が点在する。商店は竹細工屋、喫茶店を併設したお茶屋、一膳飯屋、若者好みの染物衣類屋、染小物屋、美術商、民具と古物商、その他色々、この地域にゆかりのある「かぐや姫の里」に統一した街つくりが良い。






  ここに掲載の写真および記事の無断転載を禁じます。
  copyright(C) 1999 Yoshitaka Koizumi. All rights reserved.