京田辺市郷土史会が、京田辺市と竹取物語の接点を探る資料をこのほど冊子にまとめた。 二十二日に京田辺市の中央公民館で開かれるシンポジウム「竹取物語『かぐや姫の里』 京田辺」で入場者に配布する。
冊子はA4判で四十二ページにわたり、同郷土史会会員の「京田辺における『竹取物語』 研究」や学者の研究・発表資料、新聞記事、関連文献などを紹介している。
「『竹取物語』研究」では、地元の郷土史研究家らが「竹取の翁は(律令制のもと設けら れた)『山本駅』の駅長か太夫」「かぐや姫と『古事記』の迦具夜比売命(かぐやひめの みこと)」などをテーマに「京田辺発祥説」を展開。さらに古代に南九州から同市大住 地区に移住したとされる大住隼人と竹取物語との結びつきや、古くから地元の信仰を 集める同市西部の甘南備山との関連も探っている。
また、冊子の表紙・挿絵は市内の手書き染色作家玉井芳泉氏が担当。編集責任者 の郷土史家、小泉芳孝さんは「さまざまな方々の協力で、地元と物語のルーツを探る 研究の集大成となった」と話している。
冊子は、同日午後一時から専門家らを招いて行う同シンポ会場で資料として配布 される。入場料は三百円で同冊子の資料代となる。同シンポの申し込みは同市教委 (西川さん) 電話0774(62)9550。当日受け付けもできる。