「かぐや姫の里を考える会」ホームページ   開始:平成15年7月開設
  
『竹取物語』”かぐや姫の里”京田辺 (京田辺市郷土史会)                                                                                                   

「かぐや姫の里・京田辺」の歌

(左が歌詞です。下は質問と、それの答え・解説です。)

1.山代川の 竹取翁
  山代川はいまもありますか ? 物語にはありませんが ?   山代川は、かぐや姫がいたころの古事記に出てくる現在の木津川を山代川といっています。いちど『古事記』をお読みくだされば納得いくでしょう。
 古代山代と言えば『古事記』上巻に多く記す「山代(やましろ)之(の) 大筒木(おおつつき)真若王(まわのみこ)」「大筒木(おおつつき)垂根王( たりねのみこ)」「山代(やましろ)之荏(のえ)名津(なつ)比売(ひめ)」 などがある。地名考としては、 「ヤマ(山)・シロ(知る。治め住んだ場所)」の意味とし、山代は,都の 山の「背」側にあるので『日本書紀』『万葉集』に「山背」と記されている。
 その後「山」に取り囲まれた「城」の国として桓武天皇が現在の京都府 南部の地域を山城国という国名とされ平安京の地域まで広がり時代と共に 変化してきた。
 山本館(やかた)に かぐや姫
 竹から生まれた 幼子(おさなご)が
 輝く天子と なりにけり

 天子?光り輝く娘になったのは知っていますが(天子は国を治めるひと、天皇のことでは?)
 「天子」は天皇を意味します。しかしここでは、「天皇」ではなくて 「仏教の神」を意味する「 天子」や、使者も「天使」と呼ばれたりしている。
 歌の中では、「天(あま)の子供」の意味としたのでしょうか。天皇にもかけているの でしょうね。「天女」「娘」でもよいでしょうね。しかし天女は、天女伝説の 羽衣を思い浮かべますので竹から生まれたことにならないでしょうね。

2.息長山(6きながやま)の 竹取翁
        どこにある山ですか?

 普賢寺の山号を息長山といい「息長山普賢寺」といいます。また普賢寺の西北山上にある朱智神社に神功皇后(息長帯比売)が祀られています。
10/19(日)のシンポシウムですべてが明らかにされます。是非ご出席ください。
これは、大変なことなのです!神功皇后(息長帯(おきながたらし)比売(ひめ))は、実在していたのですから。
 古事記ひもとき かぐや姫
 大筒木(おおつつき)垂根(たりね)の 王(みこ)の娘(むすめ)
 古(いにしえ)の里 行きかう


3.天(あま)降り朱智(すち)の 竹取翁
  貴公子・帝(みかど)に・かぐや姫

      天子は「帝」のことですか?

        多分そうでしょうね。天子が多いので「帝」の方がよいでしょうね。
 歌垣(うたがき)つどう 都(みやこ)びと
  輝き光る 筒城(つつき)の宮

4.普賢寺谷の 竹取翁
  松明(たいまつ)もゆる かぐや姫
  壬申(じんしん)の乱 難題説話
  月人(つきびと)羽衣 渡来人(びと)

5.鶴沢池に 竹取翁

 
池の話は物語りにないのですが どうして池があるのですか ?

この鶴沢池は、むかし鶴が舞い降りていた所です。山本村にあります。翁の家は、「山本ちか」です。作者は天女伝説と佛教の他界思想とをダブらせながらこの物語を書いています。ゆえに、日本各地の天女伝説地が『竹取物語』の場所?としている所以です。鶴沢池は、日本三澤ノ池の一つで大変有名です。
 迎えの天女 かぐや姫  
 月読み隼人(はやと) 弓引けず
  帝の兵は月読み隼人なのですか?
 実際は、「隼人」だけなのですが「大住隼人」でしょうね。「月読神社の隼人」を 簡略化して「月読み隼人」と行ったのでしょうね。「大住隼人」でもよいでしょうね。
 例の素晴らしい歌詞の作者はだれ。一箇所だけ気になるという意見がありました。「月読み隼人 弓引けず 」のところです。私は詳しく存知ませんが、隼人は帝の護衛をするのが任務ですが、 当地では、隼人はかぐや姫を残し、彼らの神様女神とする見方があるのかしら。で、「弓引けず」の解釈がどうされるかと。一度ご検討下さい。
  竹取夫婦 月仰ぐ

6.天女の川に 竹取翁
  天女の川と竹取翁どんな関係ですか?

 夜の迎えのシーンを「天女の川」という神秘な世界で表現したのでしょうか。
 「天」は、「アマ」とよみ、七夕の「天の川」ではありません。一連の川と言う、清浄にする「水」を多用しています。これは、神道における払いや穢れ(かぐや姫の罪を払う)ということから、詩を書いた作者が全体を叙情的に表現したものと考えます。

 十五夜の月 かぐや姫
 帝(天子)は、直前に「不死の薬」などをもらっていますね。
 「天子」が多いので「十五夜の月」「帝に翁」か? 何か他に言い換えるものがあれば、皆さんで考えてください。
 月の使い お出迎え
 不死の甘南備(かんなび) 永遠に

 
駿河国の天に一番近い山、これを不死の山、富士の山として雄大な美しさの富士しか考えられませんが ?

 実際に物語の中では、駿河(富士山)でしょうが、神が降臨する山は、物語の出来た平安時代に田辺の甘南備山が重要でした。それは、平安京の朱雀大路を決めるのに甘南備山を基点にしたからです。作者は、この甘南備山を駿河の富士山にたとえて描いたのでしょう。
 物語り(フィクション)と史実にもとづく内容の区別がよくわからないのです1・5・6が物語の内容で、2は史実だけ?3も史実かなあ?
 3の「歌垣つどう」は、万葉人の恋愛です。物語の中に姫と天皇がお互いに歌を交わす所が出てきます。この歌垣は、中国の小数民族の中で現在でも行われています。
 中国の小数民族は、かつての日本人と同じとされ精霊信仰で日本人の先祖と言われています。私も数回現地に行き調査してきました。
              2003.10.10 作詞:小泉芳孝


このホームページは、京田辺市郷土史会「かぐや姫の里を考える会が制作したものです。
 発行者:kyoto japan
『竹取物語』研究竹取の翁・かぐや姫

竹取翁博物館場所:〒610-0313京都府京田辺市三山木直田10
      代表者小泉芳孝
  JR片町線「JR三山木駅」東へ徒歩3分  近鉄京都線「三山木駅」東へ徒歩2分
  
TEL・FAX 0774-62-2522 携帯 090-6961-9391
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